苦みを秘めた男の物語「風車の浜吉 捕物綴」

「風車の浜吉」は、伊藤桂一先生の時代小説です。元岡っ引きの風車売り・根津の浜吉と、彼を取り巻く人々が事件を解決していきます。 縁日などで見事な風車を売る浜吉は、実は元は、敏利きで知られた岡っ引き。 妻子の病を治したいばかりに、つい悪人を見逃して、五年の江戸払いの憂き目に遭った過去があります。 妻子を亡くし、各地を放浪して江戸へ帰った今も、過去を恥じて風車売りをしているのです。 そんな浜吉の前に現れたのが、かつて彼に憧れていた留吉。 今はお上のご用に働く彼は、何かと浜吉を捕物世界に戻そうとし、また、浜吉の頭... Read More

元夫婦を繋ぐ往復書簡「錦繍」

「錦繍」は、宮本輝さんの書簡形式小説です。別れた夫婦が旅先で偶然すれ違い、亜紀はかつての夫・靖明に、十年ぶりに手紙を出します。 二人はお互いに心を残しながらも、靖明の浮気、そして心中未遂事件から別れたのでした。 今さら何を言っても、と迷惑がっていた靖明も、やがて記憶に引きずられるようにペンを取ります。 当時何があったのか、何を考えていたのか。あの時は訊けなかったこと、言えなかったこと。 そして、別れてからの互いの人生を。「かつて夫婦だった、けれど二度と会わない相手」という、不思議な関係。 もしかしたらそれ... Read More

ROOM「ルーム」 原作:エマ ドナヒュー 

外国の本です。 この本はさらわれた子供が部屋に閉じ込められてその小さな世界で暮らすという本です。 すごく心理学的に興味深いと思ったことはさらわれた子に子供ができ、その子の得られる経験です。その部屋の世界からの。 これを見て私は人は経験から考え方がまとまっていくんだとわかりました。例えば、その部屋にはテレビがおいてありそこから犬や空や自然やニュースを子供は学びました。けれども彼の経験上外には一度も出たことがないので、母に実はこれらすべては存在してるといわれても納得がいきませんでした。 外に出ている私からして... Read More

皮膚科医が書いた本でも述べられていたこと

そろそろ夏本番で、日焼けが気になりだすころです。日焼け対策は女性だけのものではなく、男性でも対策される方が増えてるような気もします。 日焼け対策をする主な理由として「白い肌を保ちたい」「皮膚ガンにならないように」といったところですよね。 そして具体的な対策は、長袖を着たり日焼け止めを塗るなどが多いかと思います。 実際私も今までは日光を直接浴びることは極力避けてきました。 しかし、最近は「日焼け対策はほどほどに」という考えに変わってきました。 日光を浴びないことにはデメリットがあります。 例えば、喫煙と同じ... Read More

子どもが読んではいけない「甘い監獄」

読書好きな小学生高学年の子どもなら、大人が読む小説を読んでいても不思議ではありません。 ですが、いくら読書が好きだからと言っても、小学生に「甘い監獄」は読ませてはいけません。 親御さんは、自分の子どもがこの小説を読んでいると分かった時点で、子どもから取りあげてください。 なぜなら、「甘い監獄」にはセックスシーンが、たくさん書かれているからです。 それだけでは、ありません。不倫や妻に対する暴力など、男女の黒い関係が、ありありと書かれています。 角川ホラー文庫から出版されているこの本の特徴は、読者を怖がらせよ... Read More

トラウマを経験したい物好きは、「忌談」を読んでください。

怖い小説はたくさんあります。 ホラー小説好きなら、角川ホラー文庫から出版されている本を読んだ経験があると思います。その角川ホラー文庫から「忌談」シリーズが出版されています。 著者は、ホラー好きならご存知の方が多いと思いますが、福澤徹三さんです。 この「忌談」に収録されている話は、どれも異常を呈しています。ただ心霊体験談を載せているだけではありません。 普通に生活していては遭うことはないだろうと思われる怖い人間による恐怖体験も載せてあるのです。 しかし、よくよく考えてみると、「忌談」に収録されている話を絶対... Read More

「キンドル・アンリミテッドの衝撃」を読んで、マジで衝撃を受けました。

このビジネス書は、キンドルで電子書籍を自己出版している人には、おススメの本です。キンドル・アンリミテッドという読み放題のシステムが、いかに自己出版している人にとって有益であるかを説明している本だからです。 この本で紹介されている具体的なノウハウで、自己出版している人が「マジ!?」と思ってしまうものがあります。 それは、「電子書籍の一冊の文字数の目安は二万字」というノウハウです。これには、ビックリすることだと思います。 なぜなら、二万字では紙の本の分量に到底及ばないからです。しかし、著者は、この二万字という... Read More

アメトークの読書芸人でも紹介された小説

私が今回紹介する小説は、河出文庫から出ている中村文則さんのデビュー小説「銃」です。 アメトークの読書芸人で中村文則さんの小説を取り上げていたことから、中村文則さんの作品が気になり、この小説を購入しました。 主人公の青年が河原で銃を拾い、その銃に魅了され、生活を銃に支配されていく話です。最後に人に向かって銃を撃つシーンは衝撃的で記憶に残りました。 この青年は銃を拾った日から、生活/気持ちの根源が銃からもたらせることを感じています。 ある時から銃で人を撃ってみたいという衝動を止められず、ある女性を殺そうと計画... Read More

『はたらく細胞』という本が地味に勉強になる

『はたらく細胞』という清水茜氏が描く講談社の漫画にハマりました。 なんだか生物教科書に出てくるようなタイトルですが、まさにそんな感じでした。 細胞を擬人化してそれを漫画仕立てにして面白く読ませてくれます。絵も今流行の萌え系の絵というのではなくて、きれいな感じの絵です。 白血球と赤血球の個体を中心に、体の中でそれぞれの役割を持っている細胞の日常を擬人化して置き換える事で、すっと体の中の細胞の仕事が頭の中に入ってきます。 細胞に性格付けをしてあるので、例えば自分の体の中にもこの漫画みたいなキャラクターが居てき... Read More

謎解きはディナーのあとで

「謎解きはディナーのあとで」は作家、東川篤哉による推理小説です。 世界にその名を轟かせる大富豪の一人娘であり、その身分を隠して国立警察署で働く宝生麗子と、麗子の下で働く執事、影山、そして麗子の上司、国立警察署の警部であり、風祭モータースの御曹司である風祭京一郎の3人が主なメンバーです。 推理小説だけあって、ミステリーは非常に本格的なのですが、群を抜いて間抜けな推理を披露する風祭警部、その風祭警部に振り回されながらも風祭警部と実はよく似た推理を展開する麗子、そして何より、その麗子の間抜けな推理を聞きながら、... Read More