くだらなさの突き抜けているエピソードが最高に面白い「美女と野球(リリー・フランキー)」

俳優として活躍されているリリー・フランキーさんが書かれたエッセイ集を読みました。美女と野球を愛してやまないリリー・フランキーさんの日々のできごとが面白おかしく書かれた本で、読み始めて気がついたら一気に最後まで読みきってしまっていました。

「タキシードを着て視界をした話」「宴会場でのバンド演奏をしながら全国を回った話」「レコード会社を作ったときの話」など、どれも面白い話ばかり。下ネタ系のくだらない話も多いのですが、どれもリリーさんならではの観点があり、「そこにこだわるのか!」「たしかに言われてみればそう思う!」などと思わされてしまいます。中でも面白かったのが、とある雑誌の読者投稿で熱心に絵とポエムを投稿している人を、リリーさんが気に入った話です。投稿している人が毎日投稿している、というあまりの熱量にリリーさんは気に入り、電話をかけ、実際に会い、その人の投稿した作品を集めた個展を開催するまでに至りました。リリーさんのエピソードが面白いのは、実際に自分で体験したこと、行動してみたことがもとになっているということ、そしてそのときに感じたことがそのままに書かれているからだと思います。

ちなみに現在ライティング系の仕事をしているのですが、「自分の文体で書く、ということを学ぶにはとっておきの一冊」と勧められたことをきっかけに手に取り、読みました。最初に出会ってから3度ほど読み返していますが、文体という視点だけでなく、ストーリーの構成の立て方についても勉強になることが多いです。

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