「夢を売る男」読んでみて

主人公は出版会社の編集部長です。

新聞などで~賞に選ばれれば本を出版するという建前上はそういう仕事をしているように見せかけて、本当はそういう~賞というのを選ぶのではなくてその新聞を見て応募してきた中から適当に作品を選んでその応募者に電話をかけ、~賞には選ばれませんでしたけど、あなたの書いた小説には本を作って出版するだけの価値があると、相手の心理を読みながら相手をその気にさせて口説き落としていくという内容でした。

何故口説き落とさなければならないかというと、本を出版するには~賞に選ばれてなければ全額出版会社で負担させて本を作ることにはならないので、適当に多めに出版費用を見積もって、その約半額を応募した人に負担させるというその出版社の世間の無知を利用した、あこぎな商売を応募者に納得いくように心理を読みながら説得していかなければならないからです。

その応募者で印象に残ってる人に、ただ何の根拠もないのに自分はすごいんだ、第2のスティーブ・ジョブズになるんだという20代の青年や、幼稚園でのママ友には相手にされないけれど自分の子供に対する育て方の本を出版できれば、そのママ友の反応が変化すると考えてる主婦や、年老いたこれまでの自分の生き方を本にすれば自分の生き方を皆が認めてくれ、すごいなと崇めてくれると思っている自意識過剰な老人などが出てきて、そういった人達の心理をうまくというか知り尽くしているかのように、電話を出版会社のその編集部長からかかってくれば、十中八九その応募者は引っかかって本を出版したいばっかりに、お金を支払っていくという、そういった人の無知さを利用した商売を小説にした本でした。

この著者である百田尚樹さんは、世の中をいろんな側面からみた、読者をへぇ~と思わせる小説を書く人だなと思いました。

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